流通業界10年☆企業年金プランナーホッシーの流通と年金のお話

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NTTの企業年金の減額認めず

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企業年金といって思い浮かべるのは、退職一時金、厚生年金基金、適格退職年金、確定給付企業年金、確定拠出企業年金などではないでしょうか??
退職一時金、厚生年金基金、適格退職年金、確定給付企業年金は、給付乗率(企業が定めた掛け金に対する利子のような物)を定めております。
拠出した掛け金は、株や投資信託などにより運用し、その運用益が給付乗率を上回った分は、それぞれの企業年金により違いますが、大枠としては企業のお金とは出来ませんが福利厚生などの充実に当てることが出来る利点がありました。

しかし、バブルの崩壊とともに、運用益が給付乗率を上回ることが出来なくなりました。
その結果、企業の退職給付債務(従業員が退職した時に支払うこととなる金額)が増大し、今回のNTTのように給付の減額をする企業は増えてきました。

では、NTTの判決はどのように判断されたのでしょうか??

●10月19日(読売新聞)

NTTのグループ企業67社の退職者約14万人に対する企業年金を巡り、厚生労働省が年金支給額の減額を認めないのは不当だとして、NTT側が国に不承認処分の取り消しを求めた訴訟の判決が19日、東京地裁であった。

 定塚誠裁判長は「NTTに減額がやむを得ないほどの経営悪化は認められない」と述べ、NTT側の請求を棄却した。企業年金に対する国の行政処分が問題となった訴訟で、安易な減額を認めないとする初の司法判断。積立金の運用悪化などによる穴埋め負担を恐れて減額に踏み切る会社が増える中、企業年金のあり方に影響を与えそうだ。

 判決によると、NTT側は、国民年金や厚生年金に上乗せして支払う企業年金について、支給水準を固定するタイプの適格退職年金から、国債利率に連動して支給額を決めるタイプの確定給付企業年金に変えることを決め、2004~05年に厚労省に申請した。

(終わり)


結局、運用益<給付乗率になりますと、企業年金は赤字になります。
しかし、企業年金は従業員に将来支払うべき給付乗率を決めてしまっているので、その赤字分を実費で穴埋めしないといけません。
その費用は、とんでもない金額になっています。
それにより、厚生年金基金なども、解散の要件を緩やかにする時限立法などを出して、企業の赤字をなるべく抑える対応策を施しています。

ちなみに、確定給付企業年金の給付減額の要件は、

・経営悪化などで減額がやむを得ない
・対象者の3分の2以上の同意

となっている。

下の下線部の国債金利に対応した物を、ハイブリット型年金と言う。
これには、「キャッシュバランスプラン」、「ターゲットベネフィットプラン」、「フロアオフセットプラン」の3種類がある。
日本は、「キャッシュバランスプラン」のみ認められています。

「キャッシュバランスプラント」とは、確定拠出年金の性格を持った確定給付企業年金です。
架空の個人口座を作り、主に国債の利回りに応じて再評価されます。
比較的リスクの低い国債の利回りを使っていることと、短期周期で再評価される為に、とても安定した確定給付企業年金の仕組みとして採用する企業が多くなっています。


前置きが長くなってしまいましたが、上の記事にも書いてありますが、NTTほどの大企業が、「経営が悪化したので給付の減額をしたい」と言う申し出は、確かに理に合わないように思います。
本当に、財政が逼迫しているような企業でしたら、企業がつぶれてしまったらどうしようも無いので、給付の減額もしょうがないと思いますが、NTTはそんな企業には思えません。

大企業が、「経営の悪化」を理由に、給付減額が出来ないことを示した判決としては、とっても価値がある判決ではないかと思います。


みなさんの応援が元気の源になります~!!
応援よろしくお願いします





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-3 Comments

ばななぷりん says...""
私もそう思いますよ。

2、3日前の新聞に、“厚生年金基金に加入している会社の倒産などによる脱退により、穴埋めを残りの会社が負担しなければならず、そのために倒産する会社がある”って載ってました(><) 建設業界だったかなあ。 薄い利益の中からのキャッシュでの掛け金支払いは、死活問題となる企業がたくさんあると思います。
国にも、責任の一端はあるような気がきますが。

この場合は、NTTと違って非常に深刻で、総倒れになる前に方策を練らねばならないと思いますけど。

景気が少し上向きになってきたし、国債の利回りに応じて再評価されるキャッシュバランスプラントですか、よいと思います。ホッシーさんの説明を読んだだけで、私は全く暗いのですが。

しかし、うらやましい…(--)
2007.10.20 10:11 | URL | #- [edit]
nobu says...""
確かに、NTTは経営が苦しいかもしれませんが、
そこは大企業。まだまだ余力はきっとあるはずかと。

私は仕事柄、零細事業の経営を知ることもあるんですが、
ホント苦しいところが多いですから。
2007.10.20 15:32 | URL | #- [edit]
ホッシー says...""
☆ばななぷりんさん

厚年基金は、基金加入の事業主が連帯責任を取らされるので、とっても大変な問題だと思います。
掛け金を支払うのが本当に大変な企業は、多いと思います。
それらの企業が、給付減額などの処置が取りにくくならないように、財政に余裕のある企業が安易に給付減額の申請をすることは、とっても憤りを感じますね。

キャッシュバランスプランの説明詳しくかけないで、申し訳ございません。
少し、分かりにくかったのではと思います。
また、機会があれば詳しく書いていきたいと思います。

☆nobuさん

NTTは、間違いなく財政が逼迫しているとは思えないですよ。
なんと言っても、あれだけの大きな基盤を持っている企業ですからね。

本当に、財政的に厳しい企業は数多くあると思います。
それらの企業の救済には、給付減額は素晴らしいと思いますが、その救済の制度を安易に使って欲しくないですね。
その点では、とっても良い判決なのではないかと思います。
2007.10.21 02:10 | URL | #- [edit]

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